パソコンを廃棄する時に、ハードディスクを物理的に破壊して、情報漏えいを確実に防ぐ方法

パソコンを捨てる時に、不安になるのがハードディスクの廃棄処分処理。

パソコンの廃棄時に、情報漏えいを防ぎたいならば、ハードディスクをパソコンから抜き出して、分解し、磁気ディスクを破壊してしまうのが確実です。その手順を見ていきます。

この記事の内容

パソコンはふつうのゴミとしては棄てられない

パソコンやディスプレイモニターは、平成15年10月1日からの「資源有効利用促進法」によりメーカーによる自主回収・リサイクルが義務付けられており、一般の家庭ゴミ、事業ゴミとして棄てることができなくなっています。

行政区域などによって差異はあるようですが、処理の方法は大体、次のようになっているようです。

1、メーカーによる自主回収は、手続きがやや面倒で、送料+リサイクル料で1点ごとに料金がかかります。
(ただし、新機種購入の際に割引が得られるようにしているメーカーもあります。

2、家庭で使用していたパソコンの場合、自治体で指定された料金を払うことで、引き取ってくれます。また自治体にもよりますが、ゴミ処理場に直接持ち込むことで処分してくれる所もあります。

3、事業所の場合には、地元の行政により認可された産業廃棄物業者に料金を払うことで引き取ってくれます。

4、ネットで探すと、無料で引き取ってくれて、ハードディスクのデータ消去も行ってくれる業者もありますが、中古部品として販売に回されます。

いずれにしても、つきまとう不安は、万一の情報漏えいの問題です。

情報漏えいのリスクを完全に無くしたい

個人情報、機密情報がハードディスクに記録されたままで廃棄したパソコンから、悪意を持った人がディスクを抜き取って、他のパソコンにつなげることで、簡単にデータを抜き出すことができてしまいます。

廃棄時にハードディスクを初期化(フォーマット)したとしても、特殊なツールを用いれば、データの復旧は意外と簡単にできてしまいます。

市販のソフトでデータを完全に消去して復元不可能にするものもありますが時間と手間がかかります。

ヤマダ電機、ソフマップなどの店舗の中には、ハードディスクを持ち込んで、専用の機器でデータを完全に消去してくれる所もありますが、1台あたり1,000円近くかかります。

ハードディスクを物理的に破壊する

そこで、自分の手で確実に、データの取り出し、復元ができないようにするには、ハードディスクを分解して、記録面となる磁気ディスクを物理的に破壊しまうのが確実です。

実際の作業手順について説明してまいります。

まずはハードディスクを取り出す

ノートPCの場合、多くの機種では、プラスのドライバーでハードディスクを取り出せます。

ノートPCに搭載されているハードディスクは2.5インチタイプ。約10cm x 7cmの大きさです。

ノートPCを裏返してみるとネジで止められたカバーがいくつかあります。

IMG_7088

ネジを外してみると、このPCの場合、赤枠で囲った部分にハードディスクが見えます。

HDD

たいていはネジで固定されているので外します。
さらに、ハードディスク本体の回りに固定用の金具がネジで固定されていますので外します。

IMG_7093

デスクトップPCの場合、サイズが大きい3.5インチタイプのものが使われています。
取扱い説明書を参照するなどして筐体を開けて、赤枠部分にあるような部品を見つけます。接続されているケーブルやネジなどを外します。

ハードディスクの分解

ハードディスクをパソコンから取り外したら、いよいよ分解です。

分解には星型をした特殊な工具が必要となりますが、ネットで1,000円程度で購入可能です。
先端部分を取り換えて使える工具が便利です。

3.5インチハードディスクは星型の「T9」を使います。

2.5インチハードディスクの場合「T6」となります。

IMG_7083

目に見えるネジのほかに、ネジがシールの下に隠れていることもあります。

ハードディスクのメーカーによっては、星型だけではなく、プラスネジが使われていることもあります。

全てを外したら、下の画像のように分解されます。

IMG_6971

円盤状の記録面の中心部にもネジがあるので外します。

鏡のようなドーナツ状の部品がプラッターと呼ばれるもので、ここにデータが記録されています。

hddparts

プラッターを破壊する

金属類にも対応する破砕機は、一般には無いでしょうから、何重かに重ねた袋などにこのプラッターを入れて、ハンマーで叩けば割と簡単に砕くことができます。

IMG_6979

このように砕いてしまえば、データーを読んだり、復元することはできなくなります。


以上がハードディスクを物理的に破壊する手順となります。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
この記事の内容