電話もクラウドにすると、どこにいても同じ電話番号で発信/着信が可能に。クラウドPBXで自由自在。

最近は仕事でもプライベートでもスマートフォンでの通話がメインとなり、固定電話を使うことがほとんどなくなってしまっています。

・・・と言いつつも、固定電話を全廃、というワケにもいかないため、NTTの光電話をインターネット接続とセットで使っていたのですがこのたび、解約することに。

IP電話機にLANケーブルを接続して、インターネット経由で電話の発信/着信が可能となる「クラウドPBX」のサービスに乗り換えました。

これによりインターネットに繋がりさえすれば、どこに居ても同じ番号で電話の発信/着信が可能となるわけです。

この記事の内容

電話の交換器もクラウドへ

従来のビジネスフォンでは、PBX=交換器を社内に設置する必要があり、専門の業者による工事が必要となります。

また、増員に伴い番号を増やしたり、グループの設定変更などを行う場合、作業内容は専門的知識が必要なため、毎回業者を呼ぶ必要が出てきたりします。

さらには、同じ番号での送受信を、別の場所で行いたい場合、移設工事が必要となります。

”ネットの向こう側”に置かれる「クラウドPBX」の場合、インターネットのルーターにIP電話機をLANケーブルでつなぐことさえできれば、これらの制約から解き放たれることになります。

「クラウドPBX」については、いくつもの会社がサービスを提供していますが、弊社では「クラコール」に申し込むことにしました。

30日間、内線電話に限定されますが、無料で試すことができて、通信品質に問題が無いこと、費用的にもリーズナブルな事が実感できたため正式に契約することに。

トップ画像のIP電話機は、Garndstream GXP1620という機種なのですが、2つの電話番号の送受信が可能なので、2つの独立した電話番号を取得することにしました。

詐欺行為などで利用されることを防ぐために、クラコールの正式契約には、「犯罪収益移転防止法に基づく確認事項」に関する書類、本陣確認書類などが必要となっています。

正式申込み時に必要書類をWebブラウザー経由で送信、審査完了後、申込みの住所に送付される書留郵便で住所確認が完了すると、すべての機能が使えるようになり、電話番号を取得できます。

全国的には050で始まる番号となりますが、都市部を中心に契約する地域によっては、03などの市外局番の利用も可能です。

クラコールの設定画面

「内線管理」>「端末設定情報」をクリックして現れる画面に表示されるものの中で、「接続IP/ドメイン」、「アカウントID」、「パスワード」をIP電話機に登録すればOK.

この設定画面で回線の追加/解約、電話番号の新規取得、着信設定/転送設定、時間外/不在時の自動アナウンス、留守番電話(別途費用が必要)、利用料金の状況など、あらゆる設定/確認ができるようになっています。

IP電話機の設定

IP電話機には従来の電話線は接続できず、インターネットに接続するためのLANケーブルポートをつなぎます。

電話機の画面でIPアドレスを確認。

同じネットワークに接続されたパソコンから、そのアドレスをWebブラウザーで入力して電話機にアクセスして詳細の設定を行います。

GRANDSTREAMの機種は、メニューが日本語にも対応しています。

GXP1620の場合、2つの電話番号を登録しておいて、着信音を個別にしておくことも可能です。

「一般設定」に必要事項を正しく入力すれば、電話の送受信が可能となります。

「アカウント有効」は「YES」に。「アカウント名」は電話機に表示されるのでわかりやすいものを。

「SIPサーバ」には、クラコールの「接続IP/ドメイン」を入力。SIPユーザIDと認証IDにはクラコールの「アカウントID」を、「認証パスワード」にはクラコールの「パスワード」を入力。

「保存して適用」をクリックしてしばらくすると通話が可能となります。

着信音の鳴り分け

2つの電話番号を1台の電話機で使うことができるGXP1620では、どちらの番号にかかってきたかは電話機本体の着信ランプで分かるのですが、着信音を個別にしておくとさらに分かりやすくなります。

「通話設定」の「アカウント着信音」で着信音が4種類用意されているので、個別に割り当ててみています。

「5G」の時代には、クラウドPBXはどうなる?

固定電話をWebブラウザーを通じて、自由自在に操ることが可能となる「クラウドPBX」。

利便性とともに経費削減も見込めます。

さて、2020年からは次世代通信となる「5G」が本格的に始まります。

現在は第4世代であるLTEが主流となっているわけですが、5GによりLTEの約100倍の伝送速度が可能となります。また、同時接続できる機器もLTEの100倍となり、遅延に関してはLTEの10分の1程度になるわけです。

現状のLTEでも、スマートフォンでソフトフォン・アプリを用いてクラウドPBXを通じての通話も可能となっていますが、5Gになれば通話品質が大幅に向上するわけです。有線よりも無線が主流になることで、どこにいてもオフィスと同じように電話が使えることになると、リモートワーク・スタイルが大きく変わることでしょう。

現状で、ビジネスチャットの「Slack」などでBotが会議の調整をすることが可能となっています。
一方、クラウドPBXには、自動応答、留守録などの機能があります。

AIの発展とともに”エージェント”としての役割を果たせるようになると、文字や映像や音声など、伝えたい相手に最適な形で変換して届けたり、リアルタイムで会話をするときにはお互いのスケジュールを調整する事も可能となることでしょう。

どこに居ても接続が可能な高速なネットワークを通じて、他者との情報伝達・交換によるコラボレーションが、離れた場所でもより密に行うことができるようになることで、働き方は大きく変わっていくのだろうなと、おぼろげながらに予感する契機となった、今回導入した「クラウドPBX」なのでありました。

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