お客様のPCトラブルの対応で、原因として多いのがWindowsのシステムアップデートの問題です。
中にはWindowsアップデートが原因で、起動不能となってしまう深刻な状況のもの、USB機器が使えなくなる場合もあります。
Windows 10のアップデートによるトラブルは今に始まったことではなく、相変わらず続いていますが、今回はトラブルを少しでも回避する方法について見ていきたいと思います。
まずは結論からということで、おススメの設定からまいりましょう。
PCはスリープに、モニターだけ電源オフに
オフィスから帰宅するときに、PCはスリープさせて、モニターの電源だけをオフにする、という方法です。
1、オフィスを出る時には、ノートPCの場合、電源につないだままにするようにします。
2、パソコンは「シャットダウン」せずに、代わりに「スリープ」を選びます。
3、モニターの電源だけオフにします。
以上がおススメの設定です。
おススメ設定の理由
1、「ノートPCの場合、電源につないだままに」
更新中にバッテリーが切れてしまい、アップデート作業が途中で途切れてしまうと、トラブルの発生リスクが高まります。ノートPCの場合、電源アダプターにつないでおくようにします。
実は、一番多いトラブルの原因と思われるのが、「ノートPCの蓋を閉じてスリープしたままにしておく」ことで起きるトラブルです。
Windows 10は、アップデート・プログラムが配信されると、スリープ状態にあるPCを復帰させて自動で更新作業を行います。
バッテリーの充電レベルが低い状態で、システムアップデートが始まってしまい、バッテリーが切れることで、更新作業が中断してしまうことで起きるトラブルです。
2、シャットダウンせずに「代わりにスリープ」
夜中のうちにシステムアップデートが配信され、更新作業が完了できれば、執務時間中に作業の邪魔をされることが減少します。
初期状態ではスリープからの復帰時にパスワードの入力を求められるので、セキュリティ上でも問題ないかと思います。
設定の確認は、「設定」>「アカウント」>「サインイン オプション」の「サインインを求める」で「PCのスリープを解除する時間」となっていればOKです。
3、「モニターの電源だけオフ」
モニターの消費電力は、およそ40W。白熱電球1個分に相当します。
モニターの電源をオフにしておかないと、夜中に自動で更新作業が入った時に、モニターがオンになってしまい、電力を消費してしまいます。
#自宅などの場合、夜中にいきなり眩しくて目が覚めてしまう場合もあったりします。
なお、月例アップデートの配信時にスリープを自動解除し更新がインストールされるように”明示的”に設定しておくことも可能です。手順は次の通りです。
月例アップデート配信時にスリープを自動解除し更新がインストールされるようにする
そのためには、デスクトップ左下の検索窓で「グループポリシー」と検索します。
「グループ ポリシーの編集」が表示されたら起動させます。
「コンピューターの構成」>「すべての設定」>「Windows Updateの電源管理を有効にして….」をクリック。
「有効(E)」をマークして、「適用(A)」をクリックします。
これで、毎月、基本的に第二水曜日の午前2時又は3時(日本時間)に合わせてパソコンがスリープ解除され、月例の更新作業が夜中のうちに実行されるようになります。
毎晩夜中に自動メンテナンスしてもらう
Windows 10では初期設定で「自動メンテナンス」が有効となっています。
この「自動メンテナンス」では、ソフトウェア更新、セキュリティスキャン、システム診断、システムディスクのデフラグなどが行われます。
パソコンを「スリープ」状態にしておけば、毎日指定した時間にメンテナンスを実施し、パソコンを最適な状況にしてくれます。
このためにも仕事を終えて帰宅する際には「スリープ」をオススメいたします。
#設定の変更など、詳しくは下記の記事も併せてご覧ください。
[blogcard url=”https://cloud-work.jp/windows_pc/windows/taskmanager-2/”]
「電源とスリープ」設定の確認
セキュリティについてあまり気にしなくてもいい環境であれば、モニターの電源だけスイッチオフするようにしておいて、PCは放置、という方法もあります。
PC本体は、放置状態で自動でスリープされるように初期状態では設定されているハズです。
確認してみましょう。
「設定」>「システム」>「電源とスリープ」を開きます。
*ノートPCの場合、(バッテリー駆動時)という項目があります。
ちなみに私の場合は、、、
私の場合、外出先からリモートアクセスできるようにしているため、常時PCの電源はONのままにしています。
オフィスを離れる時にはモニターの電源のみオフにするようにしています。
「電源とスリープ」の設定では、(電源に接続時)には、スリープは「なし」にしています。
これにより、Windows Updateが明け方に終了している事で、トラブルは回避できています。
PCを起動したまま席を離れる時は、セキュリティ上、「サインアウト」または「ロック」をしておくといいでしょう。
なお、「Windows Hello」という機能を用いれば、PC/タブレットとペアリングされている電話を使って、ユーザーが Bluetooth の範囲から出た直後に自動的にロックさせることも可能です。