Windows Updateでパソコンが起動不能になるなど、本来あってはならない、と思いたいものです。
しかし、それは起こります。それがWindowsなのです。
起こってしまったことを、怒ってもどうにもなりません。
Windowsが起動できなくなってしまい、仕事に支障をきたすことを最小限に食い止めるたいならば、問題解決の手段を事前に用意しておく必要があります。
何らかの原因でシステムが壊れてしまったら、代わりのもので起動できるようにしなければなりません。
せっかくバックアップを取っておいても、パソコン自体が起動できなければ意味のないものになってしまいます。
そこで、別途用意しておくのが「システム修復ディスク」あるいは「回復ドライブ」です。
まずは、簡単な「システム修復ディスク」の作成方法からです。
(1)「システム修復ディスク」の作成
PCが内蔵のストレージから起動できなくなってしまった時に、代わりに起動を行い、文字通り「システム修復」作業を行うためのものです。
#「システム イメージ バックアップ」を行っていれば、このディスクを用いて復旧作業を行うことができます。
1、用意するもの
- DVD-Rディスク 1枚。
2、作成の手順
「コントロールパネル」>「システムとセキュリティ」>「バックアップと復元(Windows 7)」を開きます。
画面左側の「システム修復ディスクの作成」をクリック。
画面の案内に従って、DVD-RディスクをDVDドライブに挿入して、「ディスクの作成(R)」をクリック。
書き込みが行われます。
DVD-Rディスクへの書き込みが終わると、上のような画面がでます。
案内に従って、書き込んだディスクには「修復ディスク Windows 10 64bit」などと書いておいて、大切に保管しておきましょう。
(2)「回復ドライブ」の作成
「システム修復ディスク」よりもさらに内容が充実したものとなる「回復ドライブ」の作成方法を見ていきましょう。
「回復ドライブ」の場合、メーカー製のPCで、内蔵ストレージに保管されている「回復パーディション」=「システムリカバリー領域」を丸ごと含ませることができるので、工場出荷時と同様に、新品同様、まっさらな状態にすることも可能ですし、「システム イメージ バックアップ」を行っていれば、このドライブを用いて、アプリもファイルも含めて最後にバックアップした時点の環境に戻すことも可能です。
1、用意するもの
USBメモリー 1本。
容量は512MB以上のもの
#後述する「システムリカバリー領域」をUSBメモリーに格納する場合、余裕をみて16GBのものを用意しておけばいいと思います。
2、作成の手順
デスクトップ左下のWindowsアイコン(=スタートメニュー)上で右クリック。「コントロールパネル」を開き、右上の検索窓で「回復ドライブ」で検索します。
「回復ドライブの作成」をクリックします。
管理者権限での許可を求められるので「はい」をクリック。
上の画面が表れたら、「次へ」をクリック。
*メーカーの多くは独自のバックアップ/リストア(復元)のツールを搭載しハードディスク内に「システムリカバリー領域」を確保しており、初期状態に戻せるようにしています。このシステムリカバリー領域が確保されているパソコンの場合、「回復パーティションを回復ドライブにコピーします。」にチェックが入れられるようになります。
ここにチェックを入れるとUSBメモリーにこの「回復パーディション」=「システムリカバリー領域」をコピーしますので、容量が約8GBほどになります。8GBのUSBメモリーだと微妙なので16GB以上のUSBメモリーを用意しておけば余裕を持てると思います。
この「回復パーティションを回復ドライブにコピー」した状態で作成しておけば、「回復」作業の選択肢が増えます。
「回復パーティションを回復ドライブにコピーします。」にチェックが入っている場合、準備にかなりの時間がかかりますので辛抱を。
用意しておいたUSBメモリーをPCに装着します。
#トラブル回避のため、本来は、他のUSBドライブは外しておいた方がいいでしょう。
くれぐれも「使用可能なドライブ」欄に表示されたものが間違いないかどうか、確認した上で「次へ」をクリック。
USBメモリーはフォーマットされます。「作成」をクリックします。
「回復ドライブ」が自動的に作成されます。
作業が完了したら、「完了」をクリック。
ハードディスク/システムが壊れて起動できなくなった時、「回復ドライブ」としての役割を果たすUSBメモリーの完成です。
誤って中身を消さないように、紛失しないように大切に保管しましょう。
私の場合、USBメモリーを封筒に入れて、詳細についてメモ書きした上で、机の引き出しに保管しています。