パソコンが安定して稼働するかどうかを確認したいとき、「ストレステスト」を行います。パソコンの主要パーツであるCPU、メモリーは正常に動作し続けられるのか、長時間使用しているうちに問題は起きないかをシミュレーションすることができるテストです。
パソコンに負荷をかけ続ける事で、問題なく稼働し続けることができるかをテストできる便利なツールとして「Prime95」があります。
特に、夏場に向けてパソコンのトラブルとして”熱”の問題が発生しがちです。CPU、メモリーに負荷がかかると”熱”が発生しますが、高熱状況が続き、熱がこもってしまうことで夏場はPCにトラブルが発生します。排熱に問題はないか、冷却能力に問題はないかについてチェックするツールとして「Open Hardware Monitor」を使ってみます。
Prime95のダウンロード
Prime95の最新版は下記アドレスからダウンロードします。
Mac、Linux版などもあります。
Windowsの場合、64bitか32bitか、パソコンに合った方をダウンロードします。
Prime95の起動
Zip形式で圧縮されています。解凍したら「prime95.exe」をダブルクリック。インストールは不要で、すぐに起動します。
初回起動時に現れる画面です。「Just Stress Testing」を選べばすぐに使えます。
ストレステスト内容の選択
どのようなテストを実施するかの選択画面です。
Small FFTs
- CPU演算とL2キャッシュに負荷をかけるがRAMには負荷をかけないテスト
In-place large FFTs
- CPUに最大消費電力に及ぶ負荷をかけ、RAMにも負荷をかけるテスト
Blend
- CPUとRAM、さらにはチップセット全体に負荷をかけるテスト
Custom
- テスト条件を好みに応じて選択
パソコン全体に負荷をかけるテストを行う場合「Blend」を。
CPUが熱によって影響を受けるかどうかをテストする場合には「In-place large FFTs」を選ぶといいと思います。
テストの実行状況が時間ごとに表示されます。
しかし、文字ばかりで状況がよくわかりません。
システムの稼働状況をビジュアルで分かりやすく表示してくれるツールを利用してみます。
<注意>
Prime95の画面右上のクローズボックスで閉じてもテストは続いたままになります。
テストを中止する時は「Test」>「Stop」を。Prime95を終了するときには「Test」>「Exit」を選ぶようにします。
Open Hardware Monitorで稼働状況をモニター
同様のツールはいくつもありますが、グラフ表示にも対応している「Open Hardware Monitor」が私のお気に入りです。
下記アドレスからダウンロードし、無料で利用可能です。
「View」>「Show Plot」でグラフが表示されます。
グラフの表示位置は、「Options」>「Plot Location」から指定できます。上の画像の場合「Bottom」を選んでいるところです。
あとは、Windows標準搭載の「タスク マネージャー」を併用すると便利だと思います。
動作が不安定なPCをチェック
2年前に納入したPCが挙動不審、ということで点検中です。
6台中5台はWindows Updateに失敗している状況でした。
全て最新のシステムにアップデートしてみると、どうやら問題なさそうです。
念には念を入れて、ストレステストを実施してみます。
CPUは、Intel Celeron 3215U @1.7GHz。
延々とCPUに100%の演算処理をさせ続けているところですが、さすがはCeleronです。
38時間経過してCPU温度は最高でも48度と安定しています。
消費電力も最高でも6.2Wで、問題なく稼働しています。
テスト状況を見ると、恐らく問題なさそうではありますが、48時間連続して問題なく稼働可能か、テストを継続してみます。
ちなみにCore i CPUでは、、、
一方で、同一機種でCore i3-4000M @ 2.4GHz CPUを搭載した機種の場合、CPU温度は最高で82度まで跳ね上がってしまいます。
消費電力も26.5Wと白熱電球1個を点灯し続けるのに匹敵する消費電力となってしまいます。
#このあたりが、オフィスに大量にPCを用いる際には、省消費電力CPUであるCeleron搭載機種をおススメする理由だったりしています。