ケーブルなしで、WiFiでデュアル ディスプレイ。Windowsに標準搭載のワイヤレス「PCへのプロジェクション」機能

HDMIケーブルを接続せず、WiFiに接続されている2台のパソコンでデュアル ディスプレイを利用できます。Windowsで標準対応しているMiracastという、1対1のディスプレイ伝送技術の規格によって、物理的なHDMIケーブルを用いずに、WiFi接続でPC、タブレット、スマートフォンの画面の転送が可能です。

残念ながらこのMiracast、iPhoneは対応していませんが、Androidであれば対応している機種も多く、パソコンの画面にスマートフォンの画面を表示させて、パソコン上で画面操作することも可能です。

この記事の内容

下準備

まずは、2台のパソコンの両方に、「このPCへのプロジェクション」機能を利用できるように準備します。

「設定」>「システム」>「このPCへのプロジェクション」とたどって、「オプション機能」と表示されていたら、ツールの追加が必要です。クリックします。

「オプション機能を追加する」で、「機能を表示」をクリック。一覧の中で下の方にある「ワイヤレス ディスプレイ」を探してチェックを入れて「次へ」をクリック

「インストール」をクリックして、”ワイヤレス ディスプレイ”のオプション機能を追加しておきます。

「このPCへのプロジェクション」の設定項目

以下の4つの項目を設定します。

1,「許可した場合は、一部のWindowsとAndroidデバイスからこのPCに出力できます」の項目は「どこでも使える」にしておけば、わずらわしくなくなると思います。

2,「このPCへの出力を求める」は、好みの項目を選択。「初回のみ」にしておくと無難かもしれません。

3,「ペアリング用にPINを要求する」を有効にしておくと、接続時に片方の画面上に毎回変わるPINナンバーが表示されます。家の中などで特に問題がない場合は「常にオフ」にしておけば簡単です。

4,電源に接続されていない状態でも利用したい場合、「このPCは、電源に接続されている場合のみ….」はオフにしておきます。

相手のパソコンに接続

「設定」>「システム」>「ディスプレイ」を開いて、「ワイヤレスディスプレイに接続する」で「接続」をクリック。

画面右下に「使用可能なディスプレイ」と表示され、その中にパソコン名が表示されたらクリック。

画面上部にバーが現れます。

接続先のパソコンの画面右下に次のように表示されたら「OK」をクリックして接続を許可します。

「接続しました」と表示が出ると、接続先の画面が青い背景に文字が表示されます。

前述の設定項目で「ペアリング用にPINを要求する」が有効になっていると右の画像のように接続用のPINナンバーが表示されるのでキーボードで表示されている数字を打ち込みます。

無線でペアリングしてデュアル ディスプレイ

Miracast自体がピアトゥピア=1対1でのペアリングでの伝送技術であり、3台以上のマルチ ディスプレイには対応していないので「デュアル ディプレイ」ということになります。

また、無線によりデスクトップの画面を伝送して表示させるので「ワイヤレス ディスプレイ」とも呼ばれます。

無線接続ですので、WiFiが安定していないと動きの速い動画などでは画面表示に遅延が生じたり、乱れが起きたりすることもあります。

ビジネスユースであれば、たとえば、一つの画面いっぱいにスプレッドシートを表示させて、もう片方の画面でプレゼンや企画案、レポートの作成などを行うなど、表示領域を大きく確保することが可能となります。

前の記事=「マルチ ディスプレイのキホンの3つの設定」で書かれているのと同様に、「設定」>「システム」>「ディスプレイ」で、”表示画面を複製”したり、”表示画面を拡張”したり、設定の変更を行うことも可能です。

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突然本機能が利用できなくなってしまったとき

そもそもMiracastに対応していない機種の場合には本機能は利用できませんが、今まで利用できていたのに、突然利用できなくなる、という事象が結構あります。

この場合、「設定」>「システム」>「このPCのへのプロジェクション」を開いて確認してみると、下の画像のように、突然赤い文字で「引き続き機能の決定に取り組んでいます。」と意味不明が表示が現れてしまい、利用できなくなってしまうことがあります。

このような場合、まずはシステムの更新を疑ってみましょう。

「設定」>「Windows Update」をチェックしてみると、更新作業が行われており、この機能が停止されている場合があります。

この場合、システムアップデートを完了されることで再び利用可能となる場合があります。

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