前回は、「iPhoneをプレゼンのリモコンに。 iPad、「Keynote」との組み合わせでプレゼン」ということでお届けしましたが、今回は、「プレゼン本体」をWindows PC/タブレットということで見ていきたいと思います。
iPhoneにはリモート用のアプリを、Windows側には専用のサーバーアプリを入れることで、Windowsによるプレゼンを手元のiPhoneに表示して、画面をタップすることで、プレゼンを進めていくことができます。
アプリには何種類かありますが、私が愛用しているのは「LoginInMind社」のアプリです。
iPhone側に入れるアプリ
App Storeで「PowerPoint」で検索して、「PowerPoint用スライドショー・リモート Lite」(Slideshow Remote)を入れておきます。
無料で試用することもできますが、価格は600円となっています。
インストール後、iPhone上では「リモート」と表示されます。
Windows側にはサーバーアプリを
このアプリを利用するにはAppleの通信技術となる「Bonjour」が必要です。
iTunesをインストールすれば、自動的に入ります。iTunesのインストール後はいったん再起動することでBonjourが有効になりますのでご注意を。
続いて、次のアドレスからサーバーアプリをダウンロード&インストールします。(Windows 10でも問題なく動作します。)
http://www.logicinmind.com/en/products/logic-server/download/index.html
iPhoneとWindowsとの接続
iPhoneとWindowsは、同一の無線LANに接続されている必要があります。
プレゼン会場に無線LANが無いときに備えてポケットルーターなどを用意しておくと便利です。くわしくは下記をご覧ください。
Windows上でサーバーアプリ「Logic Server」を起動したら、下の画像のように、赤枠の2か所が緑文字で「ENABLED」となっていれば大丈夫。なお、前述の「Bonjour」が入っていないと有効になりません。
iPhone側で「リモート」アプリを開いて「設定」をひらきます。
「自動接続」をタップします。
「Device List:」欄のiPhoneアイコン部分に、自分のiPhoneの名前が表示されたらOK!
iPhone画面上に4桁のパスコードが表示されます。
サーバーアプリのiPhoneアイコン&自分のiPhone名の部分をクリックすると下の画面が現れます。
ここで、4桁のパスコードを入力すると接続が完了です。
まずは動作の確認を
iPhone上の画面下の「スライドショー」をタップすると、Windowsのデスクトップが表示されます。
Windows側でPowerPointのプレゼンを起動して「F5」キーでプレゼンを開始すると、プレゼン画面がiPhone側に表示されます。
画面上をタップすることで、プレゼンを進めていくことができます。
iPhoneを横にすると、次のスライドも表示されます。
「スライド」メニューをタップすると、スライドの一覧表示となり、サムネイルをタップすると、そのスライドにジャンプできます。
プレゼンにノート、メモを入れておけば、「メモ」メニューをタップすることで、メモを参照しながらプレゼンができます。
これにより、iPhoneを片手に、スライドを切り替えながら、スクリーンを振り返ることなくプレゼンを進めていくことができるわけです。
動作が確認できたら、Windows PCあるいはタブレットをプロジェクターにケーブルに接続して本番に備えます。
プレゼン時には、トラブルを回避するため、リハーサルからプレゼンが終了するまで、PC/タブレットを電源コンセントにつないでおいて、スリープしないように、また画面も消えないように設定をしておくといいでしょう。
WindowsタブレットにはVGA変換アダプターを
Windowsタブレットの多くは、外部モニター/プロジェクターと接続するための「Micro HDMI」端子が装備されています。
プレゼン会場に設置されているプロジェクターは、VGA(D-Sub 15pin)のものが多いので、タブレットを「プレゼン本体」とする場合には、VGA変換アダプターを装備しておくといいでしょう。
事前確認は念入りに
本番で、自分のプレゼンの順番が来たときに、あわてることが無いように、くれぐれも事前に操作に慣れておく必要があると思います。
無線LANが安定しない場合など、不具合が発生したら、すぐにPC/タブレットが置かれている場所に戻って画面操作を継続するなど、トラブルの発生に備えて柔軟に対応できるように準備をしておくといいと思います。