Google Driveの「チームドライブ」があれば、組織内でのファイル共有に、もはやNASは不要に

G Suite Enterprise、G Suite Business、 G Suite for Educationでは「チームドライブ(Team Drive)」という機能が利用可能となっています。

Google チームドライブは、仕事や研究などの仲間同士で共有するファイルを、保存しておくことができるスペースです。

使い勝手はLAN内に置かれているNASなどのファイルサーバーによる「共有フォルダー」と同じです。

半年あまり使ってきましたが、NASは、ファイル共有の用途としては不要となっています。

この記事の内容

Google Team Driveがコラボレーションを加速

チームドライブを使用すると、パソコンやタブレット、スマホで作成したファイルを保存しておけます。チームメンバーは、ファイルを開いて参照することができます。すなわち「知の共有」が可能となります。
編集権限が与えられていれば、ファイルを修正/編集して保存できます。すなわち「協働作業」が可能となります。

膨大に溜まったファイル/コンテンツの中から必要なものを探し出して、新しい価値を生み出すための参考にしたり、改変してさらにより良いものにしていくこともあるでしょう。
一つの成果物を作り上げていくまでに、みんなで素材を集め合ったり、知恵を出し合って、最終的に作品が出来上がっていく場合もあるでしょう。

G Suite Enterprise、G Suite Business、 G Suite for Educationユーザーであれば、「チームドライブ」を利用できます。

Webブラウザーでhttps://drive.google.com/にアクセスすると左サイド上部に「チームドライブ」メニューが表示されて利用可能となります。

Googleドライブ ファイル ストリームを利用すれば、「マイドライブ」と並んで「チームドライブ」が、エクスプローラー(Windows)やFinder(Mac)に現れて、この中にフォルダー/ファイルを置くことで他のメンバーと共有が簡単に行えます。

「マイドライブ」との違い

マイドライブは基本的に、個人のファイルやコンテンツを、いつでもどこでも利用できるようにするためのスペースです。
一方、チームドライブに置かれるファイル/コンテンツは個人だけのものではなく、チームに属することになります。

メンバーがいなくなったとしても、ファイルはそのまま残ります。消えてしまうようなことはありません。引き続き、残りのメンバーでそのファイルを使用することができます。

個人のファイルや他の人に見られたくないファイルはマイドライブに保存するようにして、他のユーザーが使用することを前提に、資料としてチームドライブで共有するという使い分けが基本となるでしょう。

今までのクラウド・ストレージでの”共有問題”

「チームドライブ」が利用可能となるまで、G Suiteを管理する上で悩みがありました。

一つ目は、ファイルの行方不明問題です。

みんなでフォルダー/ファイルを共有しているのに、そのことを忘れて、ファイル/フォルダーを整理するつもりで移動させてしまい、どこに置かれているのかが、他のメンバーからは分からなくなってしまう、ということが頻繁に起きます。

#Googleなので検索機能が強力なのでファイルを探し出すのは簡単なのですが、ITに不慣れなユーザーにとっては、その事だけでも大きなストレスになります。

さらには、自分のファイル/フォルダーを削除してしまうと、他人にとってはとても大切なファイルだった、ということがあり得ます。

二つ目は、G Suiteを利用している組織のメンバーが辞めることになった時に起こります。

G Suiteのアカウントの削除時に、辞める人の「Google Drive」ファイルのオーナー権限を、新しいオーナーに譲渡することができます。しかし、旧メンバーのファイルが、新オーナーのGoogle Drive上のフォルダに追加されてしまいます。膨大なフォルダー/ファイルが追加されてしまうと、受け取った方が混乱を招いてしまうことがあります。
もしも、引き継ぎをせずにG Suiteのアカウントを削除してしまうと、メンバーで共有していたファイルにアクセスできなくなってしまう問題が起こります。

#実は、G Suiteでは、Google Drive内に置かれていたデータを誤って削除してしまったとしても、30日間はゴミ箱の中に入っているので安心です。でもその度に管理者はファイルを元に戻す作業を行わねばならず、面倒です。

Google Team Driveで問題解決!

チームドライブならば、このような”共有にまつわる問題”を解決できます。

誰かが組織を辞めたとしても、メンバーがチームドライブに保存したファイルはすべて残ります。

チームドライブならば、ファイルを移動する権限も特定のユーザーに限定できるので、ファイルが予期しない場所に移動してしまうような事態を防ぐことができます。

フル・アクセス権を有しているメンバーが、たとえ誤って大切なデータを捨ててしまったとしても、30日間はゴミ箱の中に入っているので、管理者は元に戻すことも可能なので安心です。

各フォルダー/ファイルにはメンバーごとに権限を設定できます。

詳しくは、スタートガイドを

Google Drive チームドライブに関してはスタートガイドに詳しくまとめられています。ぜひご参照ください。

ちなみにNASの現在は・・・

今まで協働作業のために用いていたNASは、ファイルサーバー機能については、「チームドライブ」に全て移設してしまいました。

現在では、パソコンの自動バックアップ先、そして社内のBGMの音楽サーバーとして利用しています。

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