パソコンの調子が悪くなってしまった時でも、仕事が滞ることが無いように、サブとなるPCは持っておきたいもの。
軽量なノートPCやタブレット、というのが選択肢の中でもメインとなりそうではありますが、Mini PCというのもアリかもしれません。
今回は、2016年9月に日本円で8,000円程で購入したミニPC「NEXBOX T10」について、RAMが2GBでも通常業務であれば十分使える点と、いざという時に備えて、毎月一度は手入れを行っておきたい、ということについてお届けします。
RAM 2GBだけど通常業務に支障なし
Windows 10を日本語環境で使うなら、メインメモリー(RAM)は4GBは欲しいところですが、「NEXBOX T10」に搭載されているRAMは2GBしかありません。
しかし、Webブラウザーで10以上のタブを開いて調べ物をしながら、MS OfficeのWord, Excel, PowerPointで資料づくりを行い、グラフィックスソフトで画像編集を行う、くらいの事を行っても固まることもなく、文字入力が遅れる、ということもありません。
Google Chromeは、メモリーに空きがあればあるだけメモリーを領域を確保します。それ故に、よく”メモリ喰い”と言われますが、実の所、メモリーの空き容量が少ない時には、それなりにしか消費しません。
なので、これだけのアプリを同時に起動した状態でも、多少表示は遅くなりますが、Webのブラウジングは可能ですし、Gmailでのメールのやり取りも問題なく行えます。
タスクマネージャーでチェック
メモリーやCPUなどをシステムがどの程度使用しているか(=負荷がかかっているか)の確認は「タスクマネージャー」でできます。
タスクバーの何もないところで右クリック。
「タスクマネージャー(K)」を選びます。
「詳細(D)」をクリックして、「パフォーマンス」タブを開くと、次のように各リソースの使用状況の推移がグラフで表示されます。
上で示したように、たくさんのアプリを起動して切り替えながら使用している状態でも、何とか空きのメモリーがある状態が保たれています。
#この辺りは、一昔前と違ってWindows 10はメモリー管理が格段に進歩しているな、と感じる所です。
ただし、この状態でYouTubeを観ようとすると、動画のコマ落ちや音声の途切れが生じてしまいますし、3Dグラフィックスを用いたゲームの場合は起動すらできません。
このように、あれもこれもと欲張らずに、使うアプリを限定し、特にデスクワークであれば、さほどストレスなく利用できることでしょう。
そうは言ってもこの「NEXBOX T10」、動作が極端に遅くなってしまうときがあります。
Windows Updateには、とても時間がかかる
極端にシステムが重くなってしまった時に、Windows Updateをチェックしてみると、更新が行われていることがほとんどです。
この「NEXBOX T10」、本体のストレージeMMC:32GBについてはシステム専用としており、データの保管場所を、MicroSDカードに設定しているのですが、更新プログラムなどの一時ファイルの保管場所としても用いられます。
SSDやeMMC/ハードディスクと比べると、MicroSDカードの転送速度はかんり遅いので、更新プログラムを一時的に保管して、作業時にそこから読み込みをするだけでもかなり遅くなってしまいそうです。
タスクマネージャーをチェックしてみると、「ディスク」が100%。読み書きでかなり時間がかかってしまっている状況です。
さらに、更新プログラムが走り、メインメモリーに展開するときに空き容量が逼迫してしまい、内蔵ストレージが”仮想メモリー”として代替で動作する状態を”メモリースワップ”と言いますが、この状態に陥ると、極端に動作が遅くなります。
とにかく、Windows Updateにはかなりの時間がかかってしまいます。しかし、乗り切ることができれば、ストレス無く動いています。
Windows Update後は「ディスクのクリーンアップ」を
無事Windows Updateが終わったら、”道具の手入れ”として行っておきたいのが「ディスクのクリーンアップ」。
システムに残留するゴミをキレイにする作業です。
エクスプローラーで、システムが入っているドライブ(通常はC:ドライブ)上で右クリック。
「プロパティ(R)」をクリック。
「ディスクのクリーンアップ(D)」をクリック。不要なゴミファイルを探しだします。しばらく時間がかかります。
下のような画面が出たら、「システムファイルのクリーンアップ(S)」をクリックします。
不要なファイルが、さらに自動的に検出されます。
「削除するファイル(F)」の一覧から不要なものにチェックを入れていきます。(全部にチェックを入れて構いません)
「OK」をクリックすると、不要なファイルが削除されて空き容量が増加します。
このようにして不要なシステムファイルを削除することで、システムによって余計な読み込みが行われることで、動作が遅くなることを排除することにつながります。
Windowsの定期アップデートは毎月第二水曜日(日本時間)に行われますが、作業後、システムにゴミが残ることがあります。
Update作業が終わったら「システムファイルのクリーンアップ」を行うように習慣化しておくことで、システムトラブルをかなり回避できることでしょう。
サブ機の手入れも、定期的に
メインPCに不具合が発生した時に、いざサブ機を立ち上げてみたら遅くて、重くて、全く使い物にならない、というお客様のお話をよくお聞きします。
長い間電源を入れていないサブ機の場合、久しぶりに起動すると、溜まったWindows Updateがウラで走ってしまうことでしょう。
タブレットやMini PCなど、システムのスペックがあまり高くないサブPCが、いざという時に使い物にならない状況を避けるために、月に一度は、第二水曜日以降に、電源を投入してアップデートだけは行っておくといいのではないかと思います。