Google ドライブが大きく生まれ変わっています。
個人向けには「バックアップと同期」が2017年7月12日(米国時間)に提供開始となりました。ビジネス向け(G Suite)には「ドライブ ファイル ストリーム」が2017年9月26日に正式公開となります。
今回は、Google Driveを利用するにあたって、MS Word, Excelなどの”テンボラリーファイル”が引き起こす「ロックファイルの競合」によって、クラウドでの同期エラーが起きてしまう問題を解消する、「Google ドライブ プラグイン for Microsoft Office」について見ていきたいと思います。
(注)このプラグインは2019 年 6 月 26 日で公開終了となり、Googleドライブ ファイルストリームのアップデートによって、プラグインを追加することなくこの機能が利用できるようになっています。
MS Officeファイルの同期問題
Word / ExcelなどのMS Officeファイルは、編集中に”テンポラリーファイル”という、作業中の情報を一時的に保存しておくファイルを作ります。これによりMS Officeがハングしてしまった時にファイルを復元できたりして、これはこれで便利なのではありますが、クラウド上では問題を引き起こしてしまう場合があります。
一人で、会社のパソコンと外出先のノートパソコンと、自宅のPCで同期する場合には、さほど問題は起きないかもしれません。
しかし、エクスプローラーで、Googleドライブフォルダー内にある、複数名で共有しているファイルを、何名かが別々のパソコンで、同時にMS Officeで開いて編集してしまうと、それぞれのPCごとのGoogleドライブの同期ツールがテンポラリーファイルまで同期してしまうことで、ロックファイルの競合が起きてしまいます。
これによりファイルが保存できなくなってしまうという問題が発生してしまうことがあります。
#この問題はOneDriveでも起こります。Office Onlineを用いれば、同時編集が可能となるのですが、機能/速度的に、どうしても物足りなさを感じてしまいます。
問題解決のためのプラグイン
「Google ドライブ プラグイン for Microsoft Office」を使用すると、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどを使用中に、Office プログラム内からそのまま Google ドライブのファイルを開いたり、ドライブにファイルを直接保存したりできます。
すなわち、「保存」メニュー、「開く」メニューにGoogle Driveが追加され、Googleドライブから直接ファイルを開いたり、保存することができるようになります。
Googleドライブから直接開いたファイルは、「Ctrl + S」で上書き保存され、自動的にGoogleドライブに反映されます。
これにより、ロックファイルの競合の問題が解消します。
また、「バックアップと同期」をインストールしていないタブレットPCなど保存容量が少ないPCでも、Googleドライブ内に保存されたファイルを開いて、編集し、保存することが可能となります。
いちいちWebブラウザーを開いて、Googleドライブページを開いて、目的のフィアルをダウンロードして、編集し、作業完了後に再びGoogleドライブページにアップロードする、というような面倒な作業は不要です。
プラグインのダウンロード&インストール
「Google ドライブ プラグイン for Microsoft Office」のダウンロード先
https://tools.google.com/dlpage/driveforoffice?hl=ja
「ダウンロード」ボタンをクリック。
利用規約が表示されたら「同意してインストール」をクリック。
「driveforoffice.exe」がダウンロードされます。
ダウンロードが完了したらクリックして開きます。
インストールが完了したらMS Officeアプリを開きます。
MS Officeアプリを起動
一例としてMS Excelを開いてみると、「Google ドライブ プラグイン for Microsoft Office」の画面が出るので「開始」をクリック。
Googleアカウントを選択します。
サービスとの連携を求められるので「許可」をクリックすることで有効となります。
設定は以上です。
Googleドライブへ直接保存
MS Excelでファイルを作成/編集したら、「名前を付けて保存」すると、「Google Drive」メニューが現れるので画面右側の「Google ドライブに保存」をクリックします。
ファイル名/保存場所を指定して保存します。
Googleドライブへ直接ファイルがアップロードされます。
保存ファイルの同期
「バックアップと同期」を利用している場合、Googleドライブとパソコンが、ネット越しに自動で同期されて、しばらくすると、エクスプローラーの「GoogleDrive」フォルダー内に、保存したファイルが現れます。
Drive File Streamならば、さらにスマートに
G Suiteで利用可能な「Drive File Stream」を用いれば、クラウドのファイルを直接各自のパソコンにストリーミングすることができます。すなわち、ハードドライブの空き容量が少なくても、たとえ膨大なファイルがクラウド上に格納されているとしても、必要なデータにノートパソコンから直接アクセスして、直接編集し保存できるようになります。
このドライブ ファイル ストリームを用いる場合でも、この「Google ドライブ プラグイン for Microsoft Office」をインストールしておくと、OfficeファイルをGoogle Driveの中から直接開いたり、別名で保存する際にとても便利なものとなります。
Google ドライブ ファイル ストリームについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。