2015年7月29日にWindows 10が正式公開となってから丸2年が経過しました。
改善および不具合の修正が施され続け、サービスオプション毎に異なりますが、最新のバージョンは2017年4月11日に公開された「1703」となっています。
弊社で納入させていただき、安定稼働するようにチューニングさせていただいているPCについては、問題は起きていないようなのですが、同じ症状のトラブルを抱えたパソコンが立て続けに持ち込まれてきました。
どれも久しぶりにパソコンを起動しようとしたら、システム更新が始まってしまい、再起動したらログイン画面にまでたどり着けないというものでした。
自動修復を試みる
このような症状の時には「起動オプション」メニューを表示させてWindows 10の修復を図りたいものです。
本来であれば、パソコンのデスクトップ上で、「Shift」キーを押しながら「再起動」することで「起動オプション」メニューが表示されるのですが、今回のケースでは、そもそもログインさえもできないのでこの方法は使えません。
荒療治となってしまうのですが、以下の手順で「起動オプション」画面を表示させます。
*この時、USBポートなどで接続されている周辺機器は外しておきましょう。
- ”電源ボタンを長押し”してパソコンを「強制終了」させます。
- 再び”電源ボタンを押して”パソコンを起動させます。
- 場合によっては、これによりうまく起動できる場合もありますが、再び起動に失敗したら、”電源ボタンを長押し”してパソコンを「強制終了」させます。
- さらにもう一度、”電源ボタンを押して”パソコンを起動させます。
実は、Windows 8以降では、OSの起動に2度失敗すると、3回目に起動した際に、「自動修復を準備しています」という表示に続いて「PCを診断中」と表示され自動修復が試みられるようになっています。
下の画像のように「自動修復」画面が表示されたら、まずは「再起動」ボタンクリックして、再起動をかけることで修復される場合があります。
・・・とは言え、今まで80例ほど対応させていただいていますが、一度も成功したことはありません(;_;)
弊社の対応ではうまく行った試しはないのですが、状況によっては、うまく行く場合もあるかもしれません。一度試してみるといいでしょう。
「再起動」しても自動修復が失敗してしまうようであれば、再び2度「電源の投入~電源ボタンの長押しで強制終了」を繰り返し、3度目の電源投入で同じ画面を表示させて、「詳細オプション」をクリックします。
「起動オプション」から不具合を解消する
今度は「オプションの選択」画面を表示させて、「トラブルシューティング」をクリックします。
「このPCを初期状態に戻す」メニューの選択は最後の手段です。
まずは「詳細オプション」をクリック。
まずは「スタートアップ修復」を試してみます。
「スタートアップ修復」をクリックすると、パソコンが再起動されます。
「PCを診断中」と表示されながらパソコンが起動しながら自動での修復を試みます。
これでうまく行けば、正常に起動できるようになるでしょう。
しかし、他の原因の場合には残念ながら「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」と表示されてしまいます。
「詳細オプション」をクリックして他の方法を試してみます。
<参考>
「システムの復元」を試みる
次に試すのは「システムの復元」です。
次の画面が出たら「次へ(N)」をクリック。
システム内に自動で保管されている復元ポイントを選択します。
パソコンが正常に動作していた時のシステムに復元させることができます。
今回のトラブルのケースでは全て、この「システムの復元」で修復させることができました。
<参考>
しかし、これで安心はできません。そのまま使い続けるとシステムの更新が入ってしまい、同じトラブルを繰り返してしまう恐れがあります。
手動でWindows Update
そこで、手動でWindows Updateを行ってみます。
インターネットにつながった状態で「設定」>「更新とセキュリティ」を開くと「更新プログラムの確認」が行われますので、しばらく待ちます。
今回トラブルを抱えたパソコンは、しばらく仕舞いこんでいたものを久しぶりに起動させたものばかりで、「スタートメニューを右クリック」>「イベントビューア」でログをチェックしてみると、中には10カ月ぶりに起動させたものもありました。
今回の記事で取り上げているPCは50日間程仕舞いこんでいたものでした。実はこの間に毎月第二水曜日(日本時間)に実施される定期アップデートが2回配信されています。
どうやら7/12日に配信されているWindows Updateでトラブルが発生してしまったようです。
パソコンが”重い”と感じたらWindows Updateをチェック
久しぶりにパソコンを起動させると、裏側で気づかないうちにWindows Updateが始まっていることがあります。
この時、パソコンの動作が重くなります。このような時は、まずはWindowsアップデートのチェックをしましょう。
ウラでWindows Updateが行われている時に、いきなり電源を切ってしまうことが、大きなトラブルの元になってしまうので注意が必要です。
トラブルへの普段からの備え
Windows Updateがうまくいかない時、Windowsは割と真面目にトラブルの原因を診断して自動で修復しようとするのですが、これにはかなりの時間がかかります。
半日以上かかってしまうことも珍しくありません。このようなトラブルに備えて、予備のPCやタブレットなどを用意しておいて、仕事が中断することがないように備えておきたいものです。
また、このようなトラブルに対して、普段から備えておきたいものです。バックアップを自動でとるようにしておいて、最悪の場合でも復旧ができるようにしておくといいでしょう。
繰り返しとなりますが、Windowsのシステム更新は緊急アップデートは随時行われますが、基本的には毎月第二水曜日にまとめて行われます。
普段使わないパソコンでも月に一度は起動させて(理想は毎日起動させておくことですが)Windows Updateを行った上で不要な”システムのゴミを掃除”する「ディスククリーンアップ」を行うように習慣化しておくといいでしょう。
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