ブラザーのインクジェット・プリンター MFC-J6770CDWが2年持たずに故障してしまい、あれこれ手を尽くしてみましたが鮮明な印刷が不可能となってしまいました。
新たに調達したのは「インク満タン1年分、印刷コスト90%カット!」というキャッチコピーのエプソン「エコタンク搭載」プリンター。
価格を考慮して、一世代前のモデル「EW-M660FT」です。
2年分のインク同梱
エコタンク搭載のプリンターは割高なんですよね。従来の純正インクで儲けるというビジネスモデルを捨て去ることになるため、本体価格を高く設定せざるを得ないのでしょうね。
しかし、割高な初期費用を凌駕するメリットは、まずは、大容量ボトルによるインク補充なのでインク交換の手間が大幅に削減できるということ。
C(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)4色のインクが各2本入っています。
カラー文書を月あたり300ページ印刷した場合で「インク満タン1年分」と称しているので、これで約2年。弊社の場合、月間で100ページくらいしか印刷しないので、6年持つことになるのでしょうか。(?)
#カタログスペック上では、「耐久性(製品寿命):A4印刷時 5万ページまたは5年」となっているので、6年は持たないかも知れません。
インクは丸ごと1本ずつ4色分を蓋を開けて注入します。
インクの残量がはっきりとわかるのがイイですね。
クラウド対応の複合機
最近の複合機はクラウドサービスやネットワークを駆使して便利に使えるようになっています。
Webブラウザーでプリンターのアドレス「192.168.x.xxx」にアクセスするか専用アプリを用いて、ネットワーク系の機能の設定ができるようになっています。
メールプリント
パソコン、スマホ/タブレットから携帯電話に至るまで、メールが送信できる機器から、プリンターに登録したメールアドレス宛に、印刷したいファイルを送信するだけで出力ができます。
送信時に特別なアプリケーションは必要なく、普通にメールに印刷したいファイルを添付するだけで、どこからでも簡単に印刷ができて、地味に便利です。
エプソン・コネクト
メールプリントをはじめ、スマホ・タブレットから専用アプリ経由でダイレクトに印刷したり、本社から全国の拠点のプリンターへ直接印刷したり、スキャンしたデータをGoogle Driveなどのクラウド・ストレージに直接保存したりできます。
PCファックス送受信に対応
最近、弊社ではFAXはほとんど使っていませんが、ごく稀に必要になる場合もあります。
そんなとき、PCで作成したデータを直接ファクスで送受信可能なのは便利です。
送信するためにプリントアウトする手間も無く、用紙コストも削減できます。
もちろんPCファクスでの受信にも対応しており、ファクスを受信したことをPCで確認でき、必要な文書だけを選択して印刷できるのは、最近増えているスパムFAX対策としても便利です。
どこからでも印刷可能に!Googleクラウドプリント
もちろんGoogle クラウドプリントも使えます。
インターネットにつながってさえいれば、どこからでも会社や自宅のプリンターに印刷ができます。
印刷の品質は?
プリンターのインクには、「顔料インク」と「染料インク」があって、それぞれ長所/短所がありますが、染料インクの場合、発色はいいのですが、水や光に弱く、水に濡れると滲んでしまったり、光にあたると色が劣化したりする・・・ということで、私個人的には顔料インクの方がいいものだと思い込んでいました。
EPSON エコタンク・プリンターのインクは、現状では、黒のみ”が顔料インク”で、CMYのカラーインクは”染料インク”となっています。
実は、このことが気がかりでした。印刷したときは良くても、経年で劣化したり、水に濡れると滲んでしまったりしないか、と。
比べてみました。
4種類のインクで出力した名刺の上に濡らしたキッチンペーパーを均一に約10秒ほど乗せてみたものです。
さすがに格安な「染料インク」の場合、大きく滲んでしまいます。
一方、メーカー純正の顔料インクの場合、まったく滲みません。
また、EW-M660FTのエコタンク対応のインクも大丈夫です。カラーは「染料インク」ということですが、滲みは見られません。
無線/有線接続に対応
よくお客様からプリンターの出力が遅すぎる、という相談を受けますが、ほとんどが無線LAN接続によるもの。
電子レンジや自動ドアによる電波障害や、近隣のWiFiとチャンネルが重複してしまい不安定な状態にある、などが原因のほとんどです。
その場合、LANケーブルにより有線でつなぐことで不具合が解消されることがほとんどです。
印刷が遅い!と思ったら、試しに有線接続してみることをおススメします。
弊社では、常に安定して運用できる有線LANでの接続にしています。
印刷速度は普通だけどランニングコストが安い!
エコタンク「EW-M660FT」の場合、印刷速度はカタログ値で、カラー:約7.3ipm、モノクロ:約13.7ipm。
”ipm”は1分間に何枚印刷できるかという指標で、キヤノンのビジネス・インクジェット「MB5430」の場合、カラー:15.5ipm、モノクロ:24ipmというスペック。
「EW-M660FT」は、速度的には一世代前の家庭向けプリンタークラスとなるのでしょうか。
一方でモノクロ印刷コストは、「MB5430」の場合、モノクロ:約1.8円、カラー:約6.1円
「EW-M660FT」の場合、モノクロ:約0.4円、カラー:0.8円なので、圧倒的に安いものとなります。
#高品位の印刷を急いで行わねばならないときのために、レーザープリンターも保有していますが、最近ではほとんど出番が無くなってしまっています。
まとめ
機種に適合したインクを探して購入するだけでもかなり面倒です。
さらにはインクの交換作業も面倒。
長期間交換不要なほど大容量、というだけでもメリットを感じるのに、印刷コストも圧倒的に安いのは大きなアドバンテージだなぁと思います。性能も悪くありませんし。
前述の通り、初期コストはかなり割高ですが、一世代前の機種で安く入手できれば、カウンター料金が高いコピー/複合機の利用料金を減らすためとしても使えそうです。
固定資産計上する必要もない価格で、消耗品/事務用品として購入できるため、部門で一台購入しておいて、経費削減のためにもいいかも知れません。